プロジェクト課題追跡
プロジェクトのオーナは、自動的に IssueZilla でプロジェクトの課題を管理して追跡する権限を持ちます。 ほかのプロジェクト・メンバーが利用できるオプションに加え、プロジェクトのオーナ用の表示には、プロジェクトの課題追跡設定パラメータ ページにジャンプする設定オプションリンクを含む課題追跡ページが含まれます。このページにはすべての管理オプションが含まれています。(設定できるフィールドの説明については、下の「IssueZilla の管理機能の設定」を参照してください。) ただし、割り当てフィールドは例外となります。割り当てフィールドは、ホストの管理者によって、ドロップダウン・ボックスまたはテキスト・ボックスに設定されています。テキスト・ボックスにて、割り当てるユーザの名前を手作業で入力することができます。 ドロップダウン・ボックスでは、リストされているユーザ名はプロジェクトでの直接ロールを持っています。
プロジェクトのオーナとしては、IssueZilla のほぼすべてのエレメントを設定することができます。 プロジェクトオーナの最も大きな権限は、他のプロジェクト・ユーザの課題追跡権限を編集する権限です。 これには、これらの管理権限を他のユーザに委任する権限が含まれており、プロジェクトの作業量を管理し、計画することができます。プロジェクトのメンバーに、確認された課題に対するコミットを着実に実施する実績を持っているユーザがいるな場合、このユーザはプロジェクトと課題追跡システムを理解しており、「課題を確認する」権限を与えるに値すると予測できます。 プロジェクトのオーナは、プロジェクトの課題を効率良く管理するため、プロジェクトの参加者に関するこのような情報を追跡するために、IssueZilla を使用することができます。
プロジェクト・メンバーに課題追跡権限を割り当てる方法については、次のセクションにある「ユーザ」を参照してください。
プロジェクト・オーナは、プロジェクトの課題追跡設定パラメータページから課題の属性および操作パラメータを設定できます。次に設定できるオプションについて説明します。
- 課題の属性
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- コンポーネントの追加/編集
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プロジェクトが作成されると、課題データベースがプロジェクトの名前を使って、IssueZilla の既定コンポーネントとして作成されます。各コンポーネントは、IssueZilla の特有のエンティティです。すべての課題は、作成されたコンポーネントに関連付けなければなりません。コンポーネントのインターフェースを使って、サブコンポーネント、バージョン、マイルストーンなどを定義します。
- サブ・コンポーネント
- サブコンポーネントは、コンポーネント内の機能分野を定義するために使用できます。 たとえば、pacman と呼ばれるコンポーネントでは、ユーザ・インターフェース、戦略、ユーザ・ドキュメンテーション、インストール・プログラムなどのタイトルを持つサブコンポーネントのセットを作成することができます。サブコンポーネントは、親コンポーネントのすべての特徴を受け継ぎます。つまり、コンポーネントにバージョン番号のセットを割り当てると、すべてのサブコンポーネントは、同じバージョンのセットを受け取ります。コンポーネントを選択する画面では、プロジェクトのコンポーネントとサブコンポーネントを作成、定義、編集、追加、削除することができます。
- バージョン
- プロジェクトのリリースおよびビルドのサイクルを追跡するために、コンポーネントにバージョンを割り当てることができます。バージョンは、リリース・サイクルの単位を示します。バージョンは、開始時点の設計から、開発、最終リリースまでのプロセスを追跡するために使用されます。バージョンには、開発、品質管理、リリース・サイクルが含まれます。 ヒント: プロセスを簡単に見直せるように、CVS で使った固有のコードセットと同じバージョンを使用することを推奨します。
- マイルストーン
- マイルストーンは、追跡する開発プロセスの大きなポイントとなります。たとえば、設計、スコープ、開発、ドキュメンテーション、品質管理、リリースなどのマイルストーンを作成することができます。マイルストーン・フィールドは、プロジェクトの進行状況に関するレポートを実行するために使用できます。
- キーワードの追加/編集
- 課題を追跡するグループやクエリーで使用できる正規表現のキーワードを作成、定義、編集、削除できます。
- プラットフォームの追加/編集
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ソート・キーの適用、処理済みとしてマーク、既定の削除、新しいプラットフォームの追加などを行えます。既定のプラットフォームは次のとおりです。
- すべて (全プラットフォームで発生するクロスプラットフォームの課題)
- DEC
- HP
- Macintosh
- Palm PDA
- PC
- SGI
- SUN
- その他
- オペレーティング・システムの追加/編集
- ソート・キーの適用、処理済みとしてマーク、既定の削除、新しいオペレーティング・システムの追加などを行えます。既定の値は一般的に利用できるオペレーティング・システムをほとんど含んでいます
- 操作パラメータ
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- ユーザの編集
- 「サブミット」ボタンをクリックした後で特定のユーザをフィルタするまたはフィールドを空白のままにしてユーザの完全なリストを表示して、「ユーザの編集」画面にアクセスできます。リストされているユーザのリンクをクリックすると、権限オプションの選択および選択解除を行えるもう 1 つの編集画面が表示されます。
- グループの追加/編集
- 特に課題追跡の目的を持つグループを作成、定義、削除し、プロジェクト・メンバーであるユーザをグループに割り当てることができます。フィールドは 1 つ、複数、すべてに変更を加えて一度にサブミットすることが可能です。課題追跡の権限に関連した既定のグループ・セットも含まれています。
- アドバンスト設定オプションの編集
- IssueZilla の多くのキー値を編集できます。このページは注意して使用してください。「リセット」をチェックしたエレメントは既定値の値にリセットされます。
- MIMEタイプの追加/編集
- 添付ファイルのアップロード用の説明を作成、定義、編集、削除できます。
- ホストの追加/編集
- 課題をエクスポートするためのホストを作成、編集、削除できます。
- 課題のインポート設定ルールの編集
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課題をほかのプロジェクトからインポートするときに使用されるルールとフィールド値を設定できます。次のアイテムを設定できます。
- コンポーネント
- サブコンポーネント
- バージョン
- マイルストーン
- ユーザの解決
- 投票のインポート
- インポートする課題への件名プリフィックス
- 正常性チェックの実行
- プロジェクトの課題データベースで、異常をチェックし識別する自動化されたプロセスを実行できます。これには、依存性の競合、コミットされた課題のエラー、課題報告者とユーザ・プロファイルが正しく参照されているかなどが含まれます。 正常性のチェックを実行して、課題データベースが破損していないか、または不正なエントリがないかどうかを確認できます。
IssueZilla は、プロジェクトの開発作業を非常に詳細な部分まで管理し、追跡できる強力なツールです。他の多くのツールにおいて、ユーザは、開発する上での近道やツールのある側面に対応するためのコツの習得、また特定のニーズに対応するための修正を行いますが、IssueZilla においても例外ではありません。
次に、プロジェクト管理者と課題追跡権限を持つユーザに特に有益となるコツ例について説明します。
- 同じ管理レベルのクエリーを繰り返し設定することを避けるため、定期的に使用する情報にアクセスする永続的な表示リンクを作成します。たとえば、個別のプロジェクト・メンバーの課題リスト、定期的に使用するマイルストーンや課題ステータス・クエリーなどのページへのリンクを作成することができます。
- 課題は削除することはできないため、「お蔵入りになった課題」または「不明」などの名前を付けたコンポーネントやサブコンポーネントを作成して、使用されない、または適用外となった課題を収集することができます。使用しなくなった課題追跡が便利になる場合があったり、プロジェクトの履歴を保存しておくことができるため、IssueZilla の未削除機能は保護機能として設計されています。
- 特定のプロジェクトのマイルストーン日付やリリースと関連付けられていないプロジェクト課題の「未決定」マイルストーンを作成します。開発プロジェクトの目標や優先度は、つねに大きく変わる傾向があります。これにより、プロジェクトの進化によって影響を受ける課題を識別し、保存しておくことができます。
- 「仮担当者」(または明らかにそれと判る名前)
として知られる存在していないユーザを追加します。このユーザは、特定のプロジェクト・メンバーに割り当てる準備ができていない課題を「所有」することができます。
XML として課題を生成
「アドレス」ボックスの URL xml.cgi や xmlupdate.cgi を含めることにより、課題の XML 形式を取得できます。Xml.cgi により、課題の ID またはコンマ区切りの課題 ID リストで課題を選択できます。たとえば、
- XML として課題 1 を取得するには、URL http://[project].[domain]/issues/xml.cgi?id=1 を使用します。
- XML として課題 1、2、3 を取得するには、http://[project].[domain]/issues/xml.cgi?id=1%2C2%2C3 を使用します。注意: リストを URL エンコードするため、コンマは %2C として入力してください。
Xmlupdate.cgi を使うと、開始日 (ts) によって課題を選択できます。これにより、その日以降に修正された全課題が返されます。また、オプションで終了日 (ts_end) も使用できます。日付は YYYY-MM-DD HH:MM:SS 形式で指定します。月 (YYYY-MM) から秒 (YYYY-MM-DD HH:MM:SS) までの精度レベルで指定できます。たとえば、
- 2001 年 2 月 1 日以降に変更された課題を取得するには、URL http://[project].[domain]/issues/xmlupdate.cgi?ts=2001-02-01 を使用します。
- 2001 年 2 月 7 日 5 時以降に変更された課題を取得するには、URL http://[project].[domain]/issues/xmlupdate.cgi?ts=2001-02-07%2017 を使用します。注意: 日付も URL にエンコードのため、スペースは %20 として入力してください。
- 2001 年 2 月 14 日〜2001 年 2 月 28 日に変更された課題を取得するには、URL http://[project].[domain]/issues/xmlupdate.cgi?ts=2001-02-14&ts_end=2001-02-28 を使用します。
IssueZilla は、課題への添付ファイルを base64 エンコーディングを使って XML に含めます。両スクリプトとも、添付ファイルを含めるかどうかを決定するオプションの引数 show_attachments=[true|false] を使用できます。添付ファイルの情報は XML にも含まれますが、ファイル自体は含まれません。課題 1 を関連付けられている添付ファイルなしで取得するには、URL http://[project].[domain]/issues/xml.cgi?id=1&show_attachments=false を使用します。