IBM Lotus Symphony
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セル A1 は、A 列 1 行に位置しています。一連のセル範囲は、一番左上のセル番号と一番右下のセル番号をコロンでつないで表します。例えば、表の一番左上の縦 2 つ x 横 2 つのセルからなる範囲は A1:B2 となります。
範囲を A1:B2 のように呼ぶことを相対参照といいます。相対とはこの場合、数式をコピーした際に参照が修正されることを意味します。
相対参照とは異なり、絶対参照はアルファベットと数字の前にドル記号を付けて $A$1:$B$2 のように表します。
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Lotus® Symphony™ では、[Shift] + [F4] を押すことにより、現在の参照 (入力行でカーソルが置かれている場所) について相対参照と絶対参照を切り替えることができます。例えば、セル A1 が相対参照の場合に [Shift] + [F4] を押すと、行と列の両方が絶対参照 ($A$1) に変更されます。もう一度押すと行だけが絶対参照になり (A$1)、さらにもう一度押すと列だけが絶対参照になります ($A1)。このキーの組み合わせをもう一度押すと、列と行の両方が相対参照 (A1) に戻ります。 |
Lotus Symphony Spreadsheets では、数式の参照が表示されます。 例えば、セルに入力されている数式 =SUM(A1:C5;D15:D24) をクリックすると、シート内の 2 つの参照範囲がともに色付きで表示されます。数式の第 1 項 A1:C5 は青色表示に変り、それに相当するセル範囲は同じ青色の外枠で囲まれます。数式第 2 項 D15:D24 は同様に赤色で表示されます。
相対参照は何を表しているのでしょうか。例えばセル E1 にセル範囲 A1:B2 の合計を表示するとしましょう。E1 には数式 =SUM(A1:B2) を入力しました。ところが後になって、列 A の前に 1 列新しい列を挿入することにしました。そうすると、合計を出すセル範囲は B1:C2 に変り、数式の位置も E1 ではなく F1 にかわってしまいます。つまり、新しい列を挿入した後に、シート内の (あるいは別のシートにある) すべての数式のチェック、修正が必要になるように考えられます。
しかし Lotus Symphony では、この処理は自動的に行われます。新しい列 A を挿入すると、数式 =SUM(A1:B2) は自動的に =SUM(B1:C2) に変更されます。同様に、新しい行を挿入すると、数式内の行番号は自動的に変更されます。Lotus Symphony Spreadsheets では、 参照されている範囲が移動すると、絶対参照と相対参照は自動的に変更されます。しかし、数式をコピーするときには注意が必要です。この場合、相対参照だけが変更され、絶対参照は変更されません。
絶対参照は、シート内の特定のセルを参照する場合に使用します。このセルを参照している数式をオリジナルのセルの下方向のセルにコピーすると、絶対参照でセルを参照していない限り、参照も自動的に下方向に変更されます。
新しい行や列を挿入する場合以外にも、特定のセルを参照している数式を同じシートの別の範囲にコピーすると、参照は変更されます。例えば、数式 =SUM(A1:A9) をセル A10 に入力していると仮定します。この右にある列の合計を計算する場合、セル A10 の数式をセル B10 にコピーするだけでかまいません。セル B10 内の数式のコピーは、自動的に=SUM(B1:B9) に調整されます。