IBM Lotus Symphony


数値の表示形式コード

数値の表示形式コードは、セミコロン (;) で区切った最大 3 つの部分から構成されます。

  1. 2 つの部分から成る数値の表示形式コードでは、最初の部分が正の値と 0 に適用され、第 2 の部分が負の値に適用されます。

  2. 3 つの部分から成る数値書式コードでは、最初の部分が正の値、第 2 の部分が負の値、第 3 の部分が値 0 に適用されます。

  3. また、この 3 つの部分に条件を割り当てることで、その条件が満たされた場合にのみ書式を適用することもできます。

小数点以下の桁

数値を示すプレースホルダとしては、ゼロ (0) またはナンバー記号 (#) を数値の表示形式コードに記入します。 どちらも該当桁の数字が表示されないよう指定する記号ですが、該当桁に数値が無い場合にナンバー記号は何も表示されないのに対して、ゼロは該当桁に 0 が表示されます。

分数の分子と分母に含める桁数を表す場合に疑問符 (?) を使用します。 ここで定義したパターンに適合しない分数は浮動小数点数として表示されます。

数値の小数部の桁数が、書式コードの小数部を示すプレースホルダよりも多い場合、書式コードの小数桁に合わせる形で数値は丸めて表示されます。 数値の整数部の桁数が、書式コードの整数部を示すプレースホルダよりも多くても、数値の整数部はそのまま表示されます。 参考用として、プレースホルダの機能と、数値の表示形式コードの指定例を下記にまとめてあります。

表 1. プレースホルダの使用
プレースホルダ 説明
# 不要なゼロを表示させません。
0 (ゼロ) 書式内のゼロの数より一桁少ない場合に、ゼロを追加して表示します。

表 2. 書式コードでのプレースホルダの例
数値の表示形式 書式コード
3456.78 は 3456.8 と表示 ####.#
9.9 は 9.900 と表示 #.000
13 は 13.0、1234.567 は 1234.57 と表示 #.0#
5.75 は 5 3/4、6.3 は 6 3/10 と表示 # ???/???
.5 は 0.5 と表示 0.##

千単位の桁区切り

千単位の桁区切りを示す記号には、地域設定に応じてコンマとピリオドのいずれかを指定できます。 またこれらの桁区切り記号を利用して、1000 の倍数形式で数値を表示させることもできます。

表 3. 書式コードでの千単位の桁区切りの例
数値の表示形式 書式コード
15000 は 15,000 と表示 #,###
16000 は 16 と表示 #,

数値の表示形式コード中へのテキストの記述法

テキストと数字

数値を含むセルに対して、テキストを含む数値の表示形式を指定するには、二重引用符 (") でテキストの前後を囲みますが、単独の文字の場合は円記号 (¥) を前に付けるだけで済みます。 例えば、#.# "meters" という指定は「3.5 meters」のような表示となり、#.# ¥m という指定は「3.5 m」のような表示となります。

テキストとテキスト

テキストを含む可能性があるセルに対して適用される数値の表示形式で、テキストを指定するには、該当するテキストを二重引用符 (" ") で囲み、アットマーク (@) を付けます。 例えば、"Total for "@ と入力すると、"Total for December" のように表示されます。

スペース

数値の表示形式中では、特定のキャラクタの幅に等しいスペースを表示させることが可能で、その指定にはアンダースコア記号 ( _ ) に続けて該当するキャラクタを記入します。 ここで指定するキャラクタの文字幅に応じて、表示されるスペースの幅が変化します。 例えば _M という指定は _i の場合よりもスペースの幅が広くなります。

カラー

書式の項目の色は、色の名前を英語で大括弧 [ ] に入れて挿入することで設定できます。

条件

条件付き括弧

指定の条件が満たされた場合に限って適用される数値の表示形式を定義できます。 条件は大括弧 [] で囲んで指定します。

数値と演算子 <、<=、>、>=、=、<> を任意に組み合わせて使用できます。

例えば、気温のデータを特定の温度域ごとに色別で表示する場合は、下記のように設定します。

[BLUE][<0]#,0 "°C";[RED][>30]#,0 "°C";[BLACK]#,0 "°C"

0 ℃より低い温度が青、0 から 30 °C の温度が黒、30 ℃より高い温度が赤で表示されます。

正の値と負の値

数値が正、負、0 のいずれであるかに応じて数値に異なるテキストを追加する場合、次のような数値の表示形式を定義します。

"プラス" 0; "マイナス" 0; "ゼロ" 0

パーセント表示と指数表示 (科学書式)

パーセンテージ

数値をパーセンテージ値として表示する場合は、数値の表示形式にパーセント記号 (%) を追加します。

科学的表記

科学表記法は、何桁にもわたる大きな数字や、小数点以下何桁にもなる小さい数字を、簡潔に表示する際に使用します。 例えば科学表記法では、650000 を 6.5 × 10^5 と表記し、0.000065 を 6.5 × 10^-5 と表記します。 Lotus® Symphony™ では、これらの数値はそれぞれ 6.5E+5 および 6.5E-5 と表示されます。数値の表示形式に科学表記法を定義するには、# または 0 に続けて、E-、E+、e-、e+ のいずれかを指定します。

通貨書式で使用する数値の表示形式コード

表計算のセルの標準通貨書式は、オペレーティングシステムの地域設定によって決定します。 ただし、ユーザー独自の通貨記号をセルに適用することもできます。 たとえば、#,##0.00 € と入力すると、4.50 € (ユーロ) と表示されます。

また、通貨記号のあとに国のロケールコードを入力すれば、通貨のロケール設定を指定できます。 たとえば、ドイツのユーロ通貨は [€-407] と表します。 国のロケールコードを確認するには、ダイアログ セルの属性 のタブ のリスト 言語 で国を選択します。

ノートアイコン 通貨の書式コードの形式は、[$xxx-nnn] です。ただし、xxx は通貨記号、nnn は国コードです。EUR (ユーロ) などの特殊な銀行業務用記号では、国コードを必要としません。通貨の書式は、ボックス [言語] で選択した言語とは無関係に設定できます。

日付および時刻の書式

日付の書式

日付、月、年を表す場合、次の数値の表示形式コードを使用します。

警告アイコン すべての書式コードが、すべての言語で有効な結果を生むとは限りません。
表 4. 日付の書式コード
書式 書式コード
月を 3 のように表す場合。 M
月を 03 のように表す場合。 MM
月を Jan-Dec のように表す場合。 MMM
月を January-December のように表す場合。 MMMM
月をその最初の文字で表す場合。 MMMMM
日を 2 のように表す場合。 D
日を 02 のように表す場合。 DD
曜日を Sun-Sat のように表す場合。 NN または DDD
曜日を Sunday から Saturday のように表す場合。 NNN または DDDD
"Sunday," のように日付の後ろにコンマを付ける場合。 NNNN
年を 00-99 のように表す場合。 YY
年を 1900-2078 のように表す場合。 YYYY
カレンダー上の週 WW
四半期を Q1 から Q4 のように表す場合。 Q
四半期を 1st quarter (第 1 四半期) から 4th quarter (第 4 四半期) のように表す場合。 QQ
年月日を表す場合、次の数値の表示形式コードを使用します。 G
元号の省略形 GG
元号の正式名 GGG
1 つの元号内の年度を表す場合 (1 桁の場合は前にゼロを付けない)。 E
1 つの元号内の年度を表す場合 (1 桁の場合は前にゼロを付ける)。 EE または R
元号の正式名と年度 RR または GGGEE

上記にリストされている書式設定コードは、Lotus Symphony のご使用の言語バージョンで機能します。 ただし、Lotus Symphony のロケールを別のロケールに切り替える必要がある場合は、そのロケールで使用されている書式設定コードを理解しておく必要があります。

例えば、ご使用のソフトウェアが英語のロケールに設定されている場合で、年を 4 桁で書式設定する場合は、書式設定コードとして YYYY を入力します。ドイツ語のロケールに切り替える場合は、JJJJ を使用する必要があります。以下の表は、ローカライズ済みの差異のみを示しています。

表 5. ロケールによる書式設定コードの差異
ロケール 曜日 紀元

英語- en

およびリストされていない他のすべてのロケール

Y M D H A G
ドイツ語 - de J   T      
オランダ語 - nl J     U    
フランス語 - fr A   J   O  
イタリア語 - it A   G   O X
ポルトガル語 - pt A       O  
スペイン語 - es A       O  
デンマーク語 - da       T    
ノルウェー語 - no、nb、nn       T    
スウェーデン語 - sv       T    
フィンランド語 - fi V K P T    

日付の入力

セルに日付を入力するには、グレゴリオ暦の書式を使用します。 例えばロケールが英語であれば、2002 年 1 月 2 日を示す日付は 1/2/2002 として入力できます。

すべての日付書式は、[ファイル] - [プリファレンス] - [Symphony] - [言語設定] - [言語] で設定されているロケールに依存します。例えばロケールを日本語に設定しておくと、元号暦が使用できます。 Lotus Symphony においてデフォルトで使用される日付の書式は、グレゴリオ暦です。

日付の書式の前に修飾子を付けると、ロケール設定とは異なる暦での表示ができます。 例えば、ヘブライ語以外のロケール設定でユダヤ暦を使うには、[~jewish]DD/MM/YYYY とします。

表 6. ロケール設定とは異なる暦の修飾子
修飾子 カレンダー
[~buddhist] タイ仏教暦
[~gengou] 日本の元号暦
[~gregorian] グレゴリオ暦
[~hanja] または [~hanja_yoil] 朝鮮暦
[~hijri] アラブイスラム歴 (現在サポートされているロケールは ar_EG、ar_LB、ar_SA、ar_TN)
[~jewish] ユダヤ暦
[~ROC] 中国歴

時刻の書式

時分秒を表す場合、次の数値の表示形式コードを使用します。

表 7. 時刻の書式コード
書式 書式コード
時間を 0 - 23 と表示 h
時間を 00 - 23 と表示 hh
分を 0 - 59 と表示 m
分を 00 - 59 と表示 mm
秒を 0 -59 と表示 s
秒を 00 -59 と表示 ss
ノートアイコン 秒を小数で表示するには、数値書式コードに小数点を加えます。 例えば、hh:mm:ss.00 と入力すると時刻は「01:02:03.45」のように表示されます。

時刻を 02:03.45 や 01:02:03.45 や 25:01:02 などの形式で入力すると、他の書式が指定されていない限り、時刻の書式は MM:SS.00 か [HH]:MM:SS.00 か [HH]:MM:SS が適用されます。

各国固有の文字を使った数値の表示

数値を各国語固有の数字で表示させるには、[NatNum1]、[NatNum2]...、[NatNum11] 修飾子を、数値の表示形式コードの前に付けます。

コードには、ロケール設定に応じて異なった意味があります。 [NatNum1] は常に、ロケール設定の数のモードに対応し、1:1 の数配置となる数字列に変換します。 ロケール設定は言語、書式コードを専用に定義した国、または国ナンバー補足のあとにくるロケール設定補足 [$-yyy] (yyy は 16 進法の MS-LCID で、通貨書式コードにも使用される) によって決まります。 例えば、日本の漢字書式の数を英語 (米国) ロケール設定の書式に変更するには、次のコードを使用します。

[NatNum1][$-411]0

次のリストは、Lotus Symphony の [NatNum] 修飾子に対応する Microsoft Excel の [DBNumX] 修飾子を示したものです。必要であれば、[NatNum] 修飾子の代わりに [DBNumX] 修飾子をロケール指定に使用することもできます。 Lotus Symphony では可能な限り、内部で [DBNumX] 修飾子が [NatNumN] 修飾子へマッピングされます。

[NatNum] 修飾子を使用して日付を表示する場合の効果は、他の種類の数値を表示する場合の効果と異なります。このような効果は「CAL: 」によって示されます。例えば、「CAL: 1/4/4」は、年が [NatNum1] 修飾子を使用して表示され、日にちと月は [NatNum4] 修飾子を使用して表示されることを示します。 「CAL」が指定されていない場合、この修飾子用の日付の書式はサポートされません。

[NatNum1] 翻字

中国語: 中国語の小文字; CAL:1/7/7 [DBNum1]
日本語: 短漢字 [DBNum1]; CAL: 1/4/4 [DBNum1]
韓国語: 韓国語小文字 [DBNum1]; CAL: 1/7/7 [DBNum1]
タイ語: タイ語の文字
アラビア語: インド語派文字
インド語: インド文字
ヘブライ語: ヘブライ文字
[NatNum2] 次の言語に翻字
中国語: 中国語大文字; CAL: 2/8/8 [DBNum2]
日本語: 旧漢字; CAL: 2/5/5 [DBNum2]
韓国語: 韓国語大文字 [DBNum2]; CAL: 2/8/8 [DBNum2]
[NatNum3] 次の言語に翻字
中国語: 全幅アラビア数字; CAL:3/3/3 [DBNum3]
日本語: 全幅アラビア数字; CAL: 3/3/3 [DBNum3]
韓国語: 全幅アラビア数字 [DBNum3]; CAL:3/3/3 [DBNum3]
[NatNum4] 次の言語に翻字
中国語: 小文字テキスト [DBNum1]
日本語: 現代長漢字テキスト [DBNum2]
韓国語: 正式な小文字テキスト
[NatNum5] 次の言語に翻字
中国語: 中国語大文字テキスト [DBNum2]
日本語: 古典長漢字テキスト [DBNum3]
韓国語: 公式大文字テキスト
[NatNum6] 次の言語に翻字
中国語: 全幅テキスト [DBNum3]
日本語: 全幅テキスト
韓国語: 全幅テキスト
[NatNum7] 次の言語に翻字
日本語: 現代短漢字テキスト
韓国語: 非公式小文字テキスト
[NatNum8] 次の言語に翻字
日本語: 古典短漢字テキスト [DBNum4]
韓国語: 非公式大文字テキスト
[NatNum9] 次の言語に翻字
韓国語: ハングル文字
[NatNum10] 次の言語に翻字
韓国語: 正式なハングルテキスト [DBNum4;]; CAL:9/11/11 [DBNum4]
[NatNum11] 次の言語に翻字
韓国語: 略式のハングルテキスト

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