IBM Lotus Symphony


情報関数

ここでは、情報を提供する関数について説明します。関数は次のとおりです。CELLCURRENTFORMULAISBLANKISERRISERRORISEVEN_ADDISFORMULAISLOGICALISNAISNONTEXTISNUMBERISODD_ADDISREFISTEXTNNAINFOTYPE

いくつかの関数の説明では、次の表を例として使用します。

表 1. サンプルのデータ
C D
2 X 値 Y 値
3 -5 -3
4 -2 0
5 -1 1
6 0 3
7 2 4
8 4 6
9 6 8

CURRENT

数式内で、この関数が入力されている位置の現在の値を返します。

構文

CURRENT()

例えば、現在の値を現在のセルに割り当てるなどです。

数値 1 を A1、数値 2 を B1 に入力します

formula:=A1+B1+CURRENT() を C1 に入力し、[インスタントパイロット:関数] ボタンを押すと、以下のように値が設定されます。

1+2+CURRENT() は、6(1+2=CURRENT+CURRENT=6) を返します。

または次も試せます : 1+CURRENT()+2 は、4(1=CURRENT+CURRENT+2=4) を返します。

FORMULA

数式セルに入っている数式が表示されます。数式は文字列として参照 位置に返されます。現在の数式セルに数式が存在しない場合 (あるいは FORMULA の引数が参照でない場合)、エラー値 #N/A が返されます。

構文

FORMULA()

セル A8 に戻り値が 23 の数式が入っていると仮定します。このとき、セル A1 で FORMULA 関数を使用すると、セル A8 に入っている数式を表示できます。

=FORMULA(A8)

ISREF

セルまたはセル範囲の内容が参照であるかどうかを検査します。つまり、セルまたはセル範囲の参照の種類を検査します。

エラーが発生すると、関数から論理値または数値が返されます。

構文

ISREF(value)

は参照かどうかを検査する値です。

=ISREF(C5) は TRUE を返します。

次の関数も参照してください。

TYPE

ISERR

この関数は、セルが #N/A 以外のエラー値の場合に TRUE を返します。 この情報関数は、特定のセルでエラー値が発生するかどうかを検査するのに使用できます。

エラーが発生すると、関数から論理値または数値が返されます。

構文

ISERR(value)

は #N/A 以外のエラー値であるかどうかを検査する値または数式です。

ISERR(C5) は FALSE を返します。

次の関数も参照してください。

TYPE

ISERROR

ISERROR は、セルの内容がエラー値 (#N/A を含む) であるかどうかを検査します。ISERROR はエラー値 #N/A を認識します。

エラーが発生すると、関数から論理値または数値が返されます。

構文

ISERROR(value)

は、エラー値であるかどうかを検査する値です。

ISERROR(C8) は FALSE を返します。

次の関数も参照してください。

TYPE

ISFORMULA

この関数は、数式セルに数式が含まれているかどうかを検査します。

エラーが発生すると、関数から論理値または数値が返されます。

構文

ISFORMULA(reference)

参照 は、参照を含んでいるかどうかを検査するセルの参照です。

ISFORMULA(C4) は FALSE を返します。

ISEVEN_ADD

偶数であるかどうかを検査します。数値を 2 で割った結果が自然数になる場合に 1 を返します。

構文

ISEVEN_ADD(数値)

数値: 検査を行う数値

=ISEVEN_ADD(5) は 0 を返します。

ISNONTEXT

セルの内容がテキストまたは数値のどちらであるかを検査します。そして、セルの内容がテキストの場合に FALSE を返します。

エラーが発生すると、関数から論理値または数値が返されます。

構文

ISNONTEXT(value)

は、文字列または数値 (論理値) であるかどうかを検査する値または式です。

ISNONTEXT(D2) は FALSE を返します。

=ISNONTEXT(D9) は TRUE を返します。

次の関数も参照してください。

TYPE

ISBLANK

セルの内容が空の場合に TRUE を返します。この関数は、セルの内容が空であるかどうかを検査します。数式が入っているセルは空白ではありません。

エラーが発生すると、関数から論理値または数値が返されます。

構文

ISBLANK(value)

は、空であるかどうかを検査する値です。

ISBLANK(D2) は FALSE を返します。

次の関数も参照してください。

TYPE

ISLOGICAL

セルの内容が論理値である場合に TRUE を返します。この関数は、セルの内容が TRUE または FALSE のどちらであるのかを検査するときに使用します。

エラーが発生すると、関数から論理値または数値が返されます。

構文

ISLOGICAL(value)

は、論理値であるかどうかを検査する値です。

ISLOGICAL(D5) は FALSE を返します。

次の関数も参照してください。

TYPE

ISNA

この関数は、セルにエラー値 #N/A (使用できない値) が含まれている場合に TRUE を返します。

エラーが発生すると、関数から論理値または数値が返されます。

構文

ISNA(value)

は、検査する値または式です。

ISNA(D3) は FALSE を返します。

次の関数も参照してください。

タイプ

ISTEXT

セル内容が文字列の場合、TRUE が返ります。

エラーが発生すると、関数から論理値または数値が返されます。

構文

ISTEXT(value)

は、文字列か数値かを検査する値です。

ISTEXT(D9) は TRUE を返します。

=ISTEXT(C3) は FALSE を返します。

次の関数も参照してください。

タイプ

ISODD_ADD

数値を 2 で割った結果が自然数にならない場合に 1 を返します。

構文

ISODD_ADD(数値)

数値: 検査を行う数値

=ISODD_ADD(5) は 1 を返します。

ISNUMBER

この関数は、検査値が数値の場合に TRUE を返します。

エラーが発生すると、関数から論理値または数値が返されます。

構文

ISNUMBER(value)

は、数値またはテキストのどちらであるかを検査する値です。

=ISNUMBER(C3) は TRUE を返します。

=ISNUMBER(C2) は FALSE を返します。

次の関数も参照してください。

タイプ

N

パラメータが TRUE の場合に数値 1 を返します。パラメータが数字の場合はパラメータを返します。それ以外の場合は数値 0 を返します。

エラーが発生すると、関数から論理値または数値が返されます。

構文

N(value)

は、数値に変換する値です。

=N(TRUE) は 1 を返します。

=N(FALSE) は 0 を返します。

N(100) は 100 を返します。

N("abc") は 0 を返します。

次の関数も参照してください。

T

NA

この関数は、セルにエラー値 #N/A を入力します。

構文

NA()

NA() はセル内容を #N/A に変換します。

次の関数も参照してください。

ISREFISERRISERRORISFORMULAISNONTEXTISBLANKISLOGICALISNAISTEXTISNUMBER

TYPE

値のデータ型を返します。

エラーが発生すると、関数から論理値または数値が返されます。

構文

TYPE(value)

は、データ型を検査する値です。返される値は、1 = 数値、2 = テキスト、4 = 論理値、8 = 数式、16 = エラー値です。

=TYPE(C2) は 2 を返します。

=TYPE(D9) は 1 を返します。

INFO

現在の 1-2-3 セッションに関する情報を返します。

構文

属性 は、テキストとして入力された、以下のいずれかの項目です。

  • サポート属性
  • 作成者
  • 作成日
  • 編集時刻
  • ワークシート番号
  • 国際通貨デフォルトのセットアップ
  • 再計算順序のセットアップ

CELL

セルのアドレス、書式設定、または内容についての情報を返します。

構文

CELL(検査の種類; 対象範囲)

検査の種類 は情報の種類を表す文字列です。この文字列は英語アルファベット文字に限られます。大文字、小文字書きは自由です。

検査の種類 意味
COL

参照列の番号を数で返します。

=CELL("COL";D2) は 4 を返します。

ROW

参照行の番号を返します。

=CELL("ROW";D2) は 2 を返します。

SHEET

参照するシートの番号を返します。

=CELL("Sheet";Sheet3.D2) は 3 を返します。

ADDRESS

参照セルの絶対参照を返します。

=CELL("ADDRESS";D2) は $D$2 を返します。

=CELL("ADDRESS";表3.D2) は $表3.$D$2 を返します。

=CELL("ADDRESS";'X:¥dr¥test.sxc'#$Sheet1.D2) は 'file:///X:/dr/test.sxc'#$Sheet1.$D$2 を返します。

FILENAME

参照セルのファイル名と表名を返します。

=CELL("FILENAME";D2) は、数式が現在の文書 X:¥dr¥own.sxc のシート 1 にある場合、'file:///X:/dr/own.sxc'#$Sheet1 を返します。

=CELL("FILENAME";'X:¥dr¥test.sxc'#$Sheet1.D2) は、'file:///X:/dr/test.sxc'#$Sheet1 を返します。

COORD

Lotus(TM) 表記でセルの完全な参照を返します。

=CELL("COORD";D2) は $A:$D$2 を返します。

=CELL("COORD";Sheet3.D2) は $C:$D$2 を返します。

CONTENTS 参照セルの内容を書式設定なしで返します。
TYPE

セル内容の種類を返します。

b = blank. 空白セル

l = label. 文字列、結果が文字列の数式

v = value. 値、結果が数字の数式

WIDTH 参照列の幅を返します。デフォルトフォントのデフォルトサイズで入力できるゼロ (0) の数で幅を表します。
PREFIX

参照セルの文字配置の種類を返します。

' = 左揃えまたは両端揃え

" = 右揃え

^ = 中央揃え

¥ = 繰り返し (現在は非アクティブ)

PROTECT

セルが保護されているかどうかを返します。

1 = 保護付きのセル

0 = 保護なしのセル

FORMAT

数値の表示形式が付いた文字列を返します。

, = 3 桁の区切りつきの数

F = 3 桁の区切りなしの数

C = 通貨書式

S = 指数表示 (例 1.234+E56)

P = パーセンテージ

上記書式では、小数点以下の桁数が数字で返されます。例: 数値の表示形式 #,##0.0 は ,1 を返し、数の 00.000% は P3 を返します。

D1 = D-MMM-YY, D-MM-YY またはこれに類似する書式

D2 = DD-MM

D3 = MM-YY

D4 = DD-MM-YYYY HH:MM:SS

D5 = MM-DD

D6 = HH:MM:SS AM/PM

D7 = HH:MM AM/PM

D8 = HH:MM:SS

D9 = HH:MM

G = その他すべての形式

最後の - (マイナス記号) = 負の値は色で書式設定されています

最後の () (括弧) = 書式コードに左括弧があります

COLOR 負の値が色で書式設定されている場合は 1 を返します。それ以外の場合は 0 を返します。
PARENTHESES 書式コードに左括弧 ( がある場合は 1 を返します。それ以外の場合は 0 を返します。

参照 (オプションのリスト) は、検査されるセルの位置です。 参照が範囲の場合、セルはその範囲の左上に移動します。 参照がない場合、IBM® Lotus® Symphony™ Spreadsheets では、この式があるセルの位置を使用します。Microsoft Excel では、カーソルが置かれているセルを参照します。


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