IBM Lotus Symphony


文字列関数

ここでは、文字列関数について例をあげながら説明します。文字列関数には次のもの符号化があります。 ARABICBASECHARCLEANCODECONCATENATEDECIMALDOLLARFINDFIXEDLEFTLENLOWERMIDPROPERREPLACEREPTRIGHTROMANSEARCHSUBSTITUTETTEXTTRIMUPPERVALUE

ARABIC

ローマ数字を表す文字列をアラビア数字に変換します。0 から 3999 までの数が有効です。

構文

ARABIC(文字列)

文字列 はローマ数字を表す文字列です。

ARABIC("mxiv") は 1014 を返します。

=ARABIC("mmii") は 2002 を返します。

次の関数も参照してください。

ROMAN

BASE

指定の基数で正の整数を記数法の文字列に変換します。0 から 9 の数字と A から Z のアルファベット文字が使用されます。

構文

BASE(数値; 基数; [最低の長さ])

数値 は、変換される正の整数です。

基数 は 2 から 36 の正の整数です。2 を指定すると、二進法位取り記数法で表された数値が返ります。

最低の長さ (オプション) は、作成される文字シーケンスの最低の長さです。テキストが最低の長さよりも短い場合、文字列の左側に 0 が補われます。

BASE(17;10;4) は、10 進法により 0017 を返します。

BASE(17;2) は、2 進法により 10001 を返します。

BASE(255;16;4) は、16 進法により 00FF を返します。

次の関数も参照してください。

DECIMAL

CHAR

現在のロケールの文字コード表に従って、数値を文字に変換します。数値は 2 桁または 3 桁の整数の数値です。

構文

CHAR(数値)

数値 は、文字のコード番号です。

CHARACTER(100) は文字 d を返します。

次の関数も参照してください。

CODE

CLEAN

文字列 から印刷されない文字を削除します。

構文

CLEAN(文字列)

文字列 は、印刷されない文字を削除する文字列です。

次の関数も参照してください。

CHARTRIM

CODE

テキストや文字列の先頭文字のコードを返します。

構文

CODE(文字列)

テキスト は、先頭文字のコード番号を調べるテキストです。

=CODE("Hieronymus") は 72 を、=CODE("hieroglyphic") は 104 を返します。

これは追加情報を示すアイコンです。 ここで使用されるコードは ASCII コードではなく、現在使用しているコード表のコードです。

次の関数も参照してください。

CHAR

CONCATENATE

複数の文字列を 1 つのテキスト文字列に結合します。

構文

CONCATENATE(文字列 1;...;文字列 30)

文字列 1 から文字列 30 は、結合する文字列です。

=CONCATENATE("こんにちは";"山田";"さん") は こんにちは山田さん を返します。

DECIMAL

記数法で表されたテキストを、基数を底とする正の整数に変換します。基数は 2 から 36 までの間である必要があります。スペースやタブは無視されます。フィールド [テキスト] では、大文字と小文字は区別されません。

基数が 16 の場合、先頭に付いている x、X、0x、または 0X、末尾に付いている h または H は無視されます。基数が 2 の場合、末尾に付いている b または B は無視されます。記数法に属さないその他の文字はエラーになります。

構文

DECIMAL(文字列;基数)

テキスト は、変換する文字列です。16 進数表記の数値とセルを区別するため (例えば、A1 とセル参照の A1)、数値は引用符で囲む必要があります (例えば、"A1" や "AFFE")。

基数 は 2 から 36 の正の整数です。2 を指定すると、二進法位取り記数法で表された数値が返ります。

=DECIMAL("17";10) は 17 を返します。

DECIMAL("FACE";16) は 64206 を返します。

=DECIMAL("0101";2) は 5 を返します。

次の関数も参照してください。

BASE

DOLLAR

この関数は任意の数値に通貨書式を適用して、金額表示を返します。数値は指定の小数位に四捨五入されます。 は、通貨書式に変換する数値です。小数位 (オプション) は、通貨書式で金額表示する小数点以下の桁数です。小数位を指定しない場合、小数第二位までが表示されます。

自分のシステム設定に通貨書式を設定します。

構文

YEN(値;小数位)

数値 は、数値、数値を含むセルの参照、または数値を返す数式です。

小数点 は、小数点以下の桁数です。

=YEN(255) は ¥255.00 を返します。

=YEN(367.456;2) は ¥367.46 を返します。小数点は現在のロケール設定に従って、半角ピリオド (.) または半角コンマ (,) を使用してください。

次の関数も参照してください。

FIXEDTEXTVALUE

EXACT

2 つのテキスト文字列を比較して、同じであれば TRUE を返します。この関数は、大文字と小文字を区別します。

構文

EXACT(テキスト 1;テキスト 2)

文字列 1 は比較する 1 つめのテキストです。

文字列 2 は比較する 2 つめのテキストです。

EXACT("IBM lab5";"IBM Lab5") は FALSE を戻します。

次の関数も参照してください。

LENSEARCH

FIND

文字列から特定のテキスト文字列を検索します。どこから検索を開始するかも指定できます。検索する文字列は数字でも文字でもかまいません。検索は大文字と小文字を区別します。

構文

FIND(検索文字列; テキスト; 開始位置)

検索文字列 は、検索する文字列です。

テキスト は、検索文字列を検索するテキストです。

開始位置 (オプション) は、テキスト内で検索を開始する位置です。

=FIND(76;998877665544) は 6 を返します。

次の関数も参照してください。

EXACTLENMIDSEARCH

FIXED

表示される数値の小数位を指定します。3 桁の区切りを表示するかどうかも指定できます。この関数は、数値の桁数や書式を整えるのに適しています。

構文

FIXED(数値; 小数位; 3 桁ごとの区切り)

数値 は、書式を設定する数値です。

小数位 は、表示する小数点以下の桁数です。

千単位の桁区切りなし (オプション) は、千単位の桁区切りを表示するかどうかを指定します。このパラメータが 0 以外の値の場合、桁区切りは表示されません。このパラメータが 0 の場合、または、何も指定しない場合、桁区切りは現在のロケールの設定に従って表示されます。

=FIXED(1234567.89;3) は 1,234,567.890 を返します。=FIXED(1234567.89;3;1) は 1234567.890 を返します。

次の関数も参照してください。

DOLLARROUNDTEXTVALUE

LEN

スペースを含む文字列の長さを返します。

構文

LEN(文字列)

文字列 は、長さを調べる文字列です。

=LEN("こんにちは") は 14 を返します。

=LEN(12345.67) は 8 を返します。

次の関数も参照してください。

EXACTSEARCH

LOWER

文字列 のアルファベット文字を、すべて小文字に変換します。

構文

LOWER(text)

テキスト は変換元のテキストです。

LOWER("IBM") は ibm を返します。

次の関数も参照してください。

PROPERUPPER

MID

文字列からテキストを取り出します。指定するパラメータは開始位置と文字数です。

構文

MID(文字列;開始位置;文字数)

文字列 は、検査の対象になる文字列です。

開始位置 は、最初の文字を取り出す位置です。

文字数 は、特定する部分の文字数です。

MID("IBM TB 2004";5;2) は TB を返します。

次の関数も参照してください。

CODEFINDLEFTRIGHTSEARCH

PROPER

テキスト文字列内にあるすべての単語の最初の文字を大文字にします。

構文

PROPER(文字列)

テキスト は変換元のテキストです。

PROPER("ibm software lab") は Ibm Software Lab を返します。

次の関数も参照してください。

UPPERLOWER

REPLACE

この関数は、文字列あるいは数値の一部分を置換します。この関数は、文字と数値の両方 (自動的にテキストに置換される) を置換する場合に使用されます。この関数の結果は、必ずテキストで表示されます。置換された数値を計算に使うには、戻り値を VALUE 関数で数値に変換する必要があります。

数値として認識されたくない (つまり、自動的にテキストに変換してもかまわない) 数字を含むテキストは引用符で囲みます。

構文

REPLACE(文字列; 開始位置; 文字数; 置換文字列)

文字列 は、テキストの置換される部分です。

開始位置 は、文字列内で置換を開始する位置です。

文字数 は、文字列 内で置換する文字数です。

置換文字列は、文字列を置換する置換先のテキストです。

REPLACE("1234567";1;1;"444") は "444234567" を返します。1 番目の位置から 1 文字だけ 444 という新しいテキストに置換されます。

次の関数も参照してください。

MIDSEARCHSUBSTITUTETRIM

REPT

指定された回数 だけ文字列を繰り返します。

構文

REPT(テキスト; 回数)

文字列 は、繰り返す文字列です。

回数 は文字列を繰り返す回数です。

戻り値の長さは最高 255 文字です。

REPT("おはよう"; 2) はおはようおはようを返します。

RIGHT

テキストの右 (末尾) から、指定された文字数のテキスト文字列を返します。

構文

RIGHT(文字列;文字数)

テキスト は、文字を取り出す元のテキストです。

文字数 (オプション) は、文字列の右から取り出す文字数です。

RIGHT("Hui";2) は ui を返します。

次の関数も参照してください。

LEFTMID

ROMAN

アラビア数字をローマ数字に変換します。変換元の数値は 0 から 3999 までの数値である必要があります。モードには 0 から 4 までの数値を指定できます。

構文

ROMAN(数値; モード)

数値 はローマ数字に変換する数値です。

モード (オプション) は簡略度を示す 1 から 4 の値です。値が大きいほど簡単な形式で戻り値が表示されます。

=ROMAN(999) は CMXCIX を返します。

=ROMAN(999;0) は CMXCIX を返します。

=ROMAN(999;1) は LMVLIV を返します。

=ROMAN(999;2) は XMIX を返します。

=ROMAN(999;3) は VMIV を返します。

=ROMAN(999;4) は IM を返します。

次の関数も参照してください。

ARABIC

SEARCH

文字列に含まれるテキストの位置を返します。オプションで、検索の開始位置も指定できます。検索するテキストは数字でも文字でもかまいません。検索は大文字と小文字を区別しません。

検索サポート

正規表現

. テキストの入力直後にたとえば「all.*」を入力すると、「all」の後に任意の文字が続く最初のパターンが検索されます。

構文

SEARCH(検索文字列; 対象; 開始位置)

検索文字列 は、検索する文字列です。

対象 は、検索文字列を検索するテキストです。

開始位置 (オプション) は、対象の文字列で検索を開始する位置です。

=SEARCH(54;998877665544) は 10 を返します。

次の関数も参照してください。

FINDMIDREPLACESUBSTITUTE

SUBSTITUTE

文字列内の古いテキストを新しいテキストで置換します。

構文

SUBSTITUTE(対象テキスト; 検索文字列; 置換文字列; 何番目)

対象テキスト は、検索文字列を含むテキストです。

検索文字列は、これから (複数回) 置換する対象の文字列です。

置換文字列 は、検索文字列を上書きする文字列です。

何番目 (オプション) は、何番目に見つかった検索文字列を置換するかを指定します。このパラメータが指定されていない場合、検索文字列はすべて置換されます。

=SUBSTITUTE("123123123"; "3"; "abc") は 12abc12abc12abc を返します。

SUBSTITUTE("123123123"; "3"; "abc"; 2) は 12312abc123 を返します。

次の関数も参照してください。

REPLACETRIM

T

この関数は、数値を空白の文字列に変換します。

構文

T(値)

は変換する値です。なお、参照はパラメータとしても使用できます。 参照されたセルに数値または数値を返す数式が含まれている場合、この関数は空の文字列を返します。

=T(12345) は空白の文字列を返します。12345 に数値の表示形式が付いている場合、=T("12345") は 12345 を返します。

次の関数も参照してください。

NVALUE

TEXT

指定された書式に従って、数値をテキストに変換します。

構文

TEXT(数値; 書式)

数値 は、変換する数値です。

書式 は、書式を定義するテキストです。小数位と桁の区切りはセル書式に設定されている言語に従います。

次の関数も参照してください。

DOLLARFIXEDTVALUE

TRIM

文字列の前にあるスペースを削除します。つまり、セルの内容を左に揃えます。

構文

TRIM(文字列)

テキスト は、先頭に付いているスペースを削除する (つまり、セルの内容を左に揃える) テキストです。

TRIM("hello") は hello を返します。

次の関数も参照してください。

CLEANREPLACEMIDSUBSTITUTE

UPPER

文字列 に含まれるアルファベット文字を、すべて大文字に変換します。

構文

UPPER(text)

テキスト は、小文字から大文字に変換する元のテキストです。

=UPPER("good morning") は GOOD MORNING を返します。

次の関数も参照してください。

LOWERPROPER

VALUE

テキスト文字列を数値に変換します。

構文

VALUE(文字列)

文字列 は、数値に変換する文字列です。

VALUE("4321") は 4321 を返します。

次の関数も参照してください。

DOLLARFIXEDTEXT


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