IBM Lotus Symphony
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リスナーインスタンスを作成します。
Uno インターフェースの多くでは、リスナーを特殊なリスナーインターフェースに登録することができます。 これにより、特定のイベントの発生を監視して、必要なリスナーメソッドを呼び出すことができます。CreateUnoListener 関数は、呼び出されたリスナーインターフェースの到着を待ち、そのインターフェースのサポートするオブジェクトへ、インターフェースを引き渡します。 次にこのオブジェクトはメソッドへ引き渡されてリスナーが登録されます。
oListener = CreateUnoListener( Prefixname, ListenerInterfaceName )
下記の例は、Basic ライブラリオブジェクトをベースにしています。
Dim oListener
oListener = CreateUnoListener( "ContListener_","com.sun.star.container.XContainerListener" )
CreateUnoListener メソッドは、2 つのパラメータを使用します。 1 番目のパラメータはプレフィックスで、詳細は後述します。 2 番目のパラメータは、使用する Listener インターフェースの完全な名前です。
Listener は Broadcaster Object に追加する必要があります。 この処理は、Listener 追加用のメソッドを呼び出すことで実行します。 通常こうしたメソッドの取るパターンは「addFooListener」という形式で、ここで「Foo」が Listener Interface Type で「X」は付きません。 ここでの例では、addContainerListener メソッドを呼び出して XContainerListener を登録しています。
Dim oLib
oLib = BasicLibraries.Library1 ' Library1 の存在が必要
oLib.addContainerListener( oListener ) ' リスナーの登録
これで Listener が登録されます。 イベントが発生すると、該当する Listener が com.sun.star.container.XContainerListener Interface から呼び出されます。
プレフィックスは、登録した Listener を Basic サブルーチンから呼び出します。 Basic の実行時システムは、「PrefixListenerMethod」という名前の Basic サブルーチンや関数を検索して、該当するものを発見した段階でこれらを呼び出します。 該当するものが存在しないと、ランタイムエラーが発生します。
ここでの例では、Listener-Interface は下記のメソッドを利用しています。
disposing:
リスナーのベースインターフェース (com.sun.star.lang.XEventListener): すべての Listener Interface のベースインターフェース
elementInserted:
インターフェース com.sun.star.container.XContainerListener のメソッド
elementRemoved:
インターフェース com.sun.star.container.XContainerListener のメソッド
elementReplaced:
インターフェース com.sun.star.container.XContainerListener のメソッド
ここでの例では、プレフィックスを ContListener_ としています。このため下記のサブルーチン群を Basic に実装しておく必要があります。
ContListener_disposing
ContListener_elementInserted
ContListener_elementRemoved
ContListener_elementReplaced
Listener の種類ごとに、イベント情報を格納するイベント構造型が存在します。 Listener メソッドが呼び出されると、このイベントのインスタンスがメソッドにパラメータとして渡されます。Basic の Listener メソッドは、該当するパラメータが Sub 宣言部で渡される限り、これらのイベントオブジェクトを呼び出すこともできます。 例:
Sub ContListener_disposing( oEvent )
MsgBox "disposing"
MsgBox oEvent.Dbg_Properties
End Sub
Sub ContListener_elementInserted( oEvent )
MsgBox "elementInserted"
MsgBox oEvent.Dbg_Properties
End Sub
Sub ContListener_elementRemoved( oEvent )
MsgBox "elementRemoved"
MsgBox oEvent.Dbg_Properties
End Sub
Sub ContListener_elementReplaced( oEvent )
MsgBox "elementReplaced"
MsgBox oEvent.Dbg_Properties
End Sub
使用しないオブジェクトについては、イベントオブジェクトのパラメータを省略できます。
' disposing 用 Sub の最小構成
Sub ContListener_disposing
End Sub
![]() |
Basic のランタイムエラーを回避するため、Listener メソッドは常に実装しておく必要があります。 |